デカールの新工程発見!

2002/7/6

 現時点におけるインクジェットデカールの最新情報をまとめました。僕が知りうる限りの経験とコツをご説明したいと思います。

 今回の最大の進歩は、インクジェットデカールの欠点である「貼り付け工作が極めて難しい」のを、大幅に改善する方法に気づいたことです。貼りミスが激減し、歩留まりが向上します。些細な工夫で成果が激変するのですから、いうなればコロンブスの玉子でした。今回はそれを含めて、最初からおさらいします。

転写シール

[1] 僕はエプソンのPM−760Cを使用していますが、インクジェットプリンタならどこ製でもいいと思います。用紙はA−ONEの転写シール(左の写真)が現時点では最適です。普通のパソコンショップで売っており、A4サイズ2枚入りで1000円。数ある類似品の中でコストパフォーマンスは最高で、インクの定着性もいいようです。しかし、用紙の裏面に他の類似品と同じ「」模様が印刷されているので、物としては実は同じなのかもしれません。

※その後、A−ONEの転写シールで印刷が滲んでしまう問題が発生しました。原因は不明です。ほかの方の話を聞くと、どの用紙でも問題なく印刷できたそうなので、ウチのプリンタ固有の問題かもしれません。ウチの環境でもっとも確実なのはエレコムのタトゥーシールキット(下の写真)でした。ハガキサイズ3枚入りで800円。失敗を未然に防止するなら、こちらを選択したほうがいいかもしれません。
タトゥーシールキット
パターン

パターンの一例
[2] 転写シールにアイデカールのパターンを印刷します。僕は今まで120dpiでやってきました。高解像にしたほうが仕上がりが綺麗ですが、用紙によっては、あまり細かくすると印刷がにじむようです。A−ONEの転写シールなら120dpi以上でも問題なさそうですが、まだ試していません。

 エレコムの用紙では180dpiが可能でした。しかし、144dpi以上になると、ほとんど差が分かりません。
アタリ線 [3] 用紙の裏面に水平垂直のアタリ線を引きます。
白目塗装 [4] 印刷面に非水溶性の塗料で白目を塗装します。タミヤカラーのX−2ホワイト(アクリル系塗料)をタミヤカラーX−20A溶剤で希釈して使うのが最適でしょう。ガンダムマーカーのホワイト(アルコール系塗料)も手軽でいいですが、用紙との相性のせいか、塗膜が薄くなりがちです。その場合は2度塗りしてください。

※手軽なので、僕はもっぱらガンダムマーカーで作業しました。塗膜が薄い場合、貼り付け後に表面をX−2ホワイトで加筆するのもいいです。
X−2ホワイトとガンダムマーカー
X−2とガンダムマーカー
シール貼り [5] 白目が乾燥したら接着剤シートを貼り付けます。接着剤が密着するように、表面を爪(笑)などでよくしごくといいでしょう。

 作業工程は、[4]、[5]、[3]の順でもかまいません。

切り抜き後 [6] デカールをメガネ型に切り取ります。左右を切り離したほうが表情のバリエーションが増えますが、貼り付け時の位置決めが難しくなります。現時点ではその問題を解決していません。

 ここまでは以前と同じです。問題はこの後です。

貼り付け [7] 透明フィルムをはがして、デカールをヘッドに貼り付けます。左の写真では説明のためハゲヘッドですが、実際は植毛ヘッドを使用します。[3]のアタリ線を元に、貼り付け位置を決めます。位置がずれても貼り直すことができますが、あまりやりすぎると接着剤がムラになるので、注意してください。
[8] デカールの位置が決まったら、水を含ませた綿棒でデカールの裏紙を濡らします。水の量と時間は経験で覚えてください。デカールが柔らかくなったら、そのままヘッドに押さえつけて密着させ、裏紙をはがします。
[9] 乾いた綿棒でデカール表面を転がすようにして、余分な気泡を取り除き、デカールを密着させます。気泡ができてしまった場合は、針で突いて空気を逃がします。ヘッドの形状によりけりですが、目頭に気泡ができやすいです。
目の星 [10] デカールが乾燥したら、目の星を入れます。なに色でもいいですし、水性塗料でも問題ありません。
水性つや消し塗料 [11] 目の星が乾燥したら、水性つや消し塗料を水で希釈したものを綿棒に含ませて、デカール表面を軽く塗装します。これによって不自然な光沢を除去し、同時に、耐水性の向上を図ります。

 以上です。コロンブスの玉子といいましたが、なんてことはありません、濡らしてから貼るか、貼ってから濡らすかの違いだけです。こんな簡単なことに、今まで気づきませんでした。しかし、たったこれだけでも、効率が飛躍的に向上します。これなら気軽なカスタムとして、インクジェットデカールにも意義があるのではないか。そう思い直しました。

 品質向上のため、さらなる工夫も考えたいところですが、発想というのはいつどこで訪れるか分かりません。そのときはまた報告しますので、期待せずに待っててください(^^;。

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