ボークス素体の最終カスタム?

2004/8/6

 先日のドルパ11は大変だったようですね。あちこちのホームページに怨嗟の声(笑)が上がっています。やりたい放題だよなあ、ボークス。それもこれも、ボークスのお人形の出来がいいから可能なわけで、商品に魅力がなければ、たちまちお客に見放されているはずです。そんな目に合わされても、きっと次回も、みんなイヤイヤながら限定品の列に並ぶのでしょうね。まさしく魔性の虜。

 たしかにボークスの造形は素晴らしい。しかし、どれもこれも、なにか足りないように作られている気がします。ようするに未完成品(笑)なんですよ。SDについてはよく知らないので控えますが、1/6素体に限ってみても、決定版というのがない。わざとやっているとしか思えません。以下に、僕なりの考えを説明します。


NEW−EB

 皆さんご存知の素体なので写真は省略します。スタンダードなフル可動素体ですが、肘関節・膝関節に不満があります。胴体と腰の見栄えもいまひとつ。これで満足出来ればいいのですが、以下に述べるほかの素体が優れているため、どうしても見劣りします。


NEO−EB

NEO-EB  出た当初は決定版かと思いましたが、フル可動と引き換えに、外観の美しさを損なっています。服を着せればいいと言っても、肘関節から内部の構造が見えてしまうのが気になります。膝から下がポロポロ外れやすいのもマイナス。腹部の関節など、技術的には素晴らしいと思うのですが、見映えがちょっとねぇ…。肩関節のカバーも、ものすごく気になります。

 NEW−EBと混同しやすいため、この文中ではNEOと略して表記します。

EBビューティー

 ビューティー素体は腰が動きませんが、肘と膝関節が大きく改善されています。また、全身どこにもネジ穴がないので、とても綺麗です。わずかな改造で手足を従来のNEW-EB素体に移植できますが、逆に言えば、移植するには改造が必要。

 EBビューティーの中にも、可動と造形の異なるタイプが2種類あるのはなぜなんでしょうね?

EBビューティーA  これはAタイプ。いわゆる美乳タイプです。胸の大きなBタイプもありますが、胸のサイズ以外に違いはないようです。
EBビューティーA  膝の裏側。二重関節でないので可動はイマイチですが、表側も含め、見た目はとても綺麗です。
EBビューティーA  肘関節の内側。ここも二重関節でないので、可動範囲はイマイチ。肩関節や上腕の造形がとても自然で綺麗です。どうしてこれをNEW−EBに持ってこないのか、不思議に思います。
EBビューティーA  肩関節の差し込み口。軸の径がNEW−EBと微妙に違いますが、改造すれば移植可能。
EBビューティーA  ボディ内部。NEW−EBとはずいぶん違います。どの程度の互換性があるか、詳細は分かりません。

 そして、スレンダーボディのSタイプが、別物として存在します。

EBビューティーS  上記のAタイプと比較して、やせ型になっています。最大の違いは肘の二重関節。軟質パーツの色調が多少気になりますが、可動と美しさは随一です。
EBビューティーS  肩関節。「?」型のパーツは抜けません。NEOに似た構造ですね。
EBビューティーS  肘関節を抜いたところ。隙間が目立たない構造になっています。肘関節の回転軸の径がNEOと異なり、移植するには、わずかですが改造が必要です。どうしてこれを他の素体にも採用しないのでしょう?

理想的な素体

 こうしてみると、どの素体も一長一短なのです。個々の技術は出来上がっていながら、それを集大成した製品がないため、どうしても改造に走りがちです。いいとこ取りの理想的な素体をなぜ発売してくれないのか? 改造のための工具や材料を買わせる作戦ですかねぇ?

理想的素体  ボークス素体を寄せ集めて作った、自分なりの理想的な素体。説明のために変なポーズをとっていますが、可動と外観を両立させたつもりです。

 NEW−EBをベースに、NEOとビューティーSのパーツを移植しています。
理想的素体  上腕はNEOから、下腕はEBビューティーSからの流用です。
理想的素体  NEOの上腕を移植するため、折り取った「?」パーツの軸にプラパイプをかぶせて延長しました。NEW−EBのボディ側軸受けには、ゴム片を仕込んでいます。
防振ゴム  使用したゴム材。ホームセンターで300円くらいだったような? 似たような商品で「防振スポンジ」がありますが、スポンジでは弱すぎて、今回の使用には耐えません。
理想的素体  膝下はNEO。NEW−EBの太ももパーツの開口部は円弧に削ってあります。NEOの太ももパーツごと移植できればよかったのですが、工作が難しく、あきらめました。

 この「理想的素体」は、しかし重大な欠点があります。3個1なので、コストがかかりすぎます。可動と外観を両立したつもりでも背面にはネジ穴があり、膝関節は外れやすく、曲げたときに見た目がよくありません。ここまでしても未完成な感じがして、きりがありません。


 ボークスの商品構成には、いろいろ買わせるための戦略を感じます。定番商品も含めて、全商品が「限定品」と言ってもいいのではないでしょうか? 綺麗な肘の二重関節はSタイプのみ、出来のいい膝の二重関節はNEOのみ、そこそこの胴体はNEW−EBのみ。それでなくても、お客ひとりひとりにセラカンナを1本2,800円で売るくらいなら、最初からセラカンナ不要の商品を売ってほしいと思います。セラカンナは工場の生産係に持たせるだけで十分です。

 ボークスの素体はロットによって成形色に差がありすぎて、以前はとても通販では買う気になれませんでしたが、最近は新肌色と銘打って、色味が改善され安定しているようです。ほかにも、逆テーパーのかかっていた造形を改善したり、細かい改良を続けていることは賞賛しますが、しかし根本的なラインナップに「これだ!」というものがなく、新製品の素体を漁って改造するのに疲れました。

 というわけで、今後はオビツボディに移行しようと考えているところです。コストがかからず、可動と見た目を両立させるような「これだ!」という改造方法が分かったので、ボークス素体を使用するよりも、そっちのほうがよさそうです。オビツボディは肉感的な魅力に乏しいのが難点ですが、それを補って余りあるメリットを感じます。

 近日中に、オビツボディの改造についてまとめる予定です。

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