ボークスの素体はどれも素晴らしい。しかし、すべての長所を備えた完璧版がないため、理想的な素体を得るには、2個1や3個1といったコストのかかる改造が必要。僕はもう、そういうのに疲れました…というのが前回のお話だったわけですが、ボークスの素体に決別したくても、受け皿がなければしかたがありません。しかし、オビツボディを改造すれば乗り換え可能であることに気づきました。大勢のお人形者の工夫の成果を真似させていただきます。
【2006/6/24追記】
いきなりですが、ここで僕が解説しているよりはるかに完成度の高い(でも簡単で低コスト)改造方法を公開しているサイトが出現しました。そっち見たほうが早い(笑)。

オビツボディ改造のコーナーが必見。重要なノウハウを網羅しており、僕も真似させていただきます(笑)。 |
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まず、改造前の素体を確認しましょう。これは、ソフトバストタイプの外皮を取り外したものです。熱湯で暖めてから作業すると、外しやすいです。
各部の寸法は、100円ショップで買ったノギスで測りました。多少の誤差があるでしょうから、参考程度にとどめてください。 |
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外皮を取り外すのが大変なときは、外皮の内側に潤滑剤としてメンソレータムを塗るといいでしょう。被せるときにも使います。近所のホームセンターでは、シリコンオイルのスプレーがメンソレータムより安く売っていましたが、量が多すぎます。安さに驚きましたけどね。
類似品として「メンターム」というものもあります。似たような緑色のパッケージで、量販店では100円くらいで売ってました。そっちでもいいと思います。 |
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この素体は、腹部のジョイントの構造が適切でないんですよね。左右には大きく可動するのに、前後にはほとんど動きません。だから今まで乗り換えをためらっていたのですが、どうしてこんな設計にしたのか不思議に思います。他社の知的財産権とかが絡んでいるのでしょうか? |
この腹部パーツを90°回転させる改造がドールデビューで紹介されたのですが、その後いろいろなホームページを見て回って、これが意外と知られた改造方法であることを知りました。いやあ、僕は今まで知りませんでしたよ!
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改造の作業風景。パーツを削ったり盛ったりして形を作ります。カラシ色の材料は「モリモリ」という商品名のパテです。
パテを練るパレットとして、梱包用のテープを使用しました。表面が油分でツルツルしている、紙のテープです。使用後はそのまま捨てます。 |
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左がモリモリ。約1,000円。硬化剤と混ぜ合わせて使用します。30分くらいで硬化するので、すぐに次の作業に取り掛かれますが、強度はそれほどでもなく、ナイフでサクサク削れます。接着力も、今回の素体の腹部パーツに対してはあまりなさそうです。食い付きをよくする工夫が必要でしょう。盛り付けるときに空気を巻き込むと「す」ができてしまうので、一気に多めに盛り付けたほうがよさそうです。
右にあるのは簡単型取り材「型想い」。これも約1,000円。結果的には必要ありませんでした。しかも、100円ショップで似たような製品(商品名「お湯まる」)が売ってた…。 |
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作業途中。寸法を測るゲージとして、元のパーツを型取りしてみました。左が「型想い」によるもの、右は石粉粘土「プルミエ」で作りました。 |
「型想い」は、熱湯で加熱することで何度でも再利用が可能です。見た目が羊羹みたいですが、加熱すると思った以上に柔らかくなり、冷却後もなんかプヨプヨした感触です。なんか別のことに活用できそう。
プルミエで作った型はそれなりに使えそうですが、結局は目視とノギスで作業しました。
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これが改造後。首ジョイントの寸法は、サアラヘッドに合わせて作りました。外径が5mmと8mmのプラパイプを使用しています。パイプの結合には、接着剤としてタミヤのエポパテを使用しました。先端にも盛り付けてあるのは、長さを調整するためです。 |
両脇を削ることで、腕の可動範囲を多少ですが拡大しました。腹部パーツの寸法は、必ずしも原型と同じである必要はないので、多少変えてあります。
腹部パーツの盛り付けは、部分的にエポパテを併用しています。上のふくらみ部分(幅20mm)が張り出していると、外皮を被せたときに肋骨のように見えます。うまく作れば、よりリアルな表現ができそうです。
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下の前面に多く盛り付けることで、下腹部のぽてっとした感じを出せるのではないかと思いましたが、あまり効果はありませんでした。
僕がサアラに抱いているイメージからすると、下腹部のぽてっとした柔らかい感触に、ロマンを感じるんですよねぇ。リセだと、そのへんも引き締まってそう。キュッて感じ。マヤはまだまだお子様なイメージがあるので、そういうのとはちょっと違うような。 |
注意点としては、腹部パーツにくびれを作るためにネジ留め部分を削りこむので、受け側が脱落しないように、パーツ内部でネジ穴の周囲にパテを充填して補強しておくことです。
ここまで説明しておいてなんですけど、ぶっちゃけ、削ったり盛ったりを省略して、単純に腹部パーツを90°回転させるだけでもいいかもしれません。どうせ外皮を被せるし、そんなに気にならないと思います、たぶん。
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上の写真を撮影したあと、胸部と腹部をつなぐジョイントに、薄切りのスポンジを埋め込んでみました。抵抗が増して姿勢が保持しやすいのではないかと考えたのですが、外皮の復元力が強く、ほとんど関係ありませんでした。材料や組み付けを工夫すれば、「クリック足」ならぬ「クリック胴体」が作れるかもしれません。 |
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上のスポンジを側面から見るとこんな感じです。まあ、気休めですね。 |
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外皮を被せたところ。ジョイントが埋没するのはわざとです。 |
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首ジョイントを差し込んだところ。サアラヘッドに合わせると、こうなりました。 |
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首ジョイントに使用したのはイエローサブマリンの「関節技」です。最初に写真を撮り忘れたので、これは使用済みのパーツです。これは大きさが3種類セットになったもので、450円です。首ジョイントにはMサイズしか使用しませんが、なにか別な改造をするときに役立つかもしれません。
【自分のためのメモ】関節技説明書 |
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これが完成したものです。なにげなく置いたら自立したので、そのまま撮影しました。
先進性を演出しようと、背景にアルミマットを使用したのですが、うるさくなってしまいましたね。画像の圧縮にも悪影響があるし、さっぱりです。このアルミ付きレジャーマットは、元々はレフ板として活用するつもりで買いました。表面がアルミで、裏面がスポンジになっています。100cm×200cmで約600円。 |
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腰をひねってみたり。左手には壁か手すりがあると思ってください。
「なにもない空間に手すりが見える! なんて演技をするの、この子は…!」 |
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「あ゛〜、肩が凝る。最近働きすぎでさあ〜」。←こういうのはリセ。
ここまで動かすと、腰のジョイント部分が露出します。 |
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奥義・ドールルネッサンスのポーズ! これは相当な腹筋力が必要な姿勢です。きっとリセでしょう。…と書いてから念のため自分でやってみたら、簡単でした。これならサアラにもできます。←なんか僕の言うサアラ像ってダメなコっぽいですが、そんなことないですよぉ。 |
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撮影台。これを撮るにあたって、急遽掃除しました。これでも。 |
というわけで、これからはこのオビツボディを使用します。ボークスの素体と比較すると、なんといってもコストパフォーマンスが高いのが長所です。2個1のような無茶をせずに、数十円程度の材料費だけで、ボークスの素体を改造したときと同等のフル可動が得られます。工作も、外からは見えない部分なので、簡単といえば簡単です。失敗してもやり直しがきくので、恐れることはありません。ただし、ソフビの外皮を傷つけると取り返しがつかなそうなので、そこだけ注意してください。
以後、当ホームページのサアラ写真は、すべてこれと思って見てください。
【参考リンク】
オビツボディの改造ページ
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