リアル展開を求めるコンテンツ |
2005/1/17 |
ドールショウで限定販売される「Fate/stay night」の「セイバー」と「遠坂凜」は、大変出来がよさそうです。高くても価値のあるものを作る。それは「数量限定だから高い」というのとは違うんですよね。今回は数量制限なく、会場で受注した分は生産販売するということなので、アゾンと関係各所の英断に喝采を送りたいと思います。パチパチパチ〜。
製品解説特設ページでは、セイバーと遠坂凜をドール化するにあたって苦労した部分や、工夫した点などが詳しく解説されています。以前ネタにした「衣装設定の露出と強化」のひとつの具体例のようで、読むだけでもとても面白いです。
元ネタはTYPE-MOONという同人サークル(今は企業?)が制作したエロゲーなわけですが、「月姫」といったら聞いたことがある人は多いのではないでしょうか? かくいう僕も買いました。「月姫」は、あまりの人気っぷりにアニメ化までされたという大出世ゲーです。今回の「Fate」との関係は知りませんが、似たような世界観に基づいているようです。
TYPE-MOONの作風はなんといってもキャラのビジュアルが秀逸で、ストーリーを知らなくても一目見ただけで萌えるものがあります。また、物語が二次創作を誘発しやすいというか、妄想を膨らませる余地を備えていると思います。この「二次創作する隙がある」ということは、極めて重要なことではないかと考えます。
余談になりますが、僕はニトロプラスのゲーム「ヴェドゴニア」と「ファントム」を比較して、「ファントム」の方が出来がいいと以前は思っていました。しかし、実は「ヴェドゴニア」の方が、ある一面においては優れているのではないかと、今では考えを改めています。なぜなら「ファントム」はあまりに緻密で、ファンがつけいる隙がないからです。物語の舞台が「ギャングが闊歩する裏社会」であり、銃器や格闘に関するマニアックな知識が網羅された作品であったため、素人がおいそれと手出しできるものではありませんでした。そのため二次創作しづらく、人気の拡大再生産が行われなかったのではないかと思うのです。
その点「ヴェドゴニア」は、モーラの過去や主人公のその後など、憶測を膨らませやすい部分があったと思います。キャラ同士のからみが少なく、ギャグの要素がなかったためか、結果的には二次創作はあまりされなかったようですが、素質はあったと思うのです。その意味で、惜しい作品でした。
話を戻します。今回アゾンが「Fate」を題材に出来たのは大変よかったと思います。個人的には「ステルヴィア」のしーぽんより、ずっといいと思います。インターネットを見回して、見込みのある題材を嗅ぎ付ける臭覚が、アゾンに備わってきたのかもしれませんね。
また例によって話が飛躍しますが、アゾンの商品ラインナップ「ファンタジー」は、実にもったいない。もっとうまい売り方があるのではないかと思います。そのまんま「ロングソードです」「革の盾です」といわれても、ピンと来ません。「ドラクエ」などのおかげで中世ヨーロッパ風の武器や防具に対して親しみを感じやすくなったとはいえ、やっぱイマイチ。もっと具体的なイメージがほしいと思います。
そこでMMORPG(Massively Multiplayer Online Role Playing Gameの略)。つまり、大規模ネットゲーなんかどうでしょう? 具体的には「シールオンライン」。
このゲームは、経験値とお金を稼いでより強力な武器や防具を装備し、さらに強い敵に挑戦するという流れになっています。ドラクエと同じですね。とくにシールオンラインでは、装備の変化がそのままビジュアルの違いとなって現れます。ようするに着せ替えゲーといってもいい。
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【2005/11/22 追記】
シールオンラインは2005年12月1日より月額料金無料のアイテム課金制に移行することになりました。つまり、タダで遊べる。同様のサービスをしているオンラインゲームはたくさんありますが、シールオンラインはキャラが可愛くて、そこらへんを走ってるだけでも楽しいです。時間ができたら、僕もまた参加したいと思っています。←参加しました(笑)。
「無職」からスタートし、レベルアップに伴って武器や防具を買い換えていくと、その都度自分のキャラの外見が変化します。「強い武器と防具がほしい」という願望は、「新しい服がほしい」と結果的に同じことです。シールオンラインはバーチャルな着せ替え遊びです。ならば、リアルの着せ替え人形と極めて親和性が高いのではないでしょうか?
というわけで、アゾンの「ファンタジー」シリーズを使って、シールオンラインのドールを売り出してはいかがでしょう? ネット上にしか存在しないMMORPGは、ユーザーもコンテンツプロバイダも、潜在的にはリアルでの商品展開を求めているのではないかと思います。無職のお人形と各職業の装備を用意して、画面内のマイキャラと同じ格好でディスプレイの横らへんに座らせてみたいとか思いませんか?
なまじ権利ビジネスが発達しているアニメより、弱小メーカーのゲームや、オンラインにしか存在しないコンテンツと提携する道を探ってみると、面白い展開があるのではないかと思います。